高石中事件・・・
官僚主義とは、もともとは国家のお役人が国民にたいして権力を行使する際に現れる一種の否定的現象です。自・公政府の閣僚やその部下たちが国民の税金をあたかも自分のものであるかのように、自分たちの特権でもあるかのように外国旅行や飲み食いなどに使っているのはご承知のとおりです。国家権力だけでなく、人と人とのあいだに一定の権限を媒介として関係が成立しているとき、官僚主義が発生します。
私たちが問題にしようとしているのは、社会変革の理想を掲げている党、特に日本共産党の官僚主義です。日本共産党のように、現在の国家権力の否定的な面をチェックし、変革することを目的としている団体でさえ、組織が大きくなり、一定の権限を行使できる立場の幹部は、下級の構成員に対し、我知らずそれが自己の特権であるかのように振舞い本来の目的である社会変革の事業に差し障りが起こるようにさえなります。また、下級党員も幹部に対して、無批判に盲従する傾向におちいりがちです。私たちは、この問題こそが先人の命を賭して築き上げてきた社会主義の事業を腐敗させ、国民の支持を失わせた根本問題であると考えています。上級の官僚主義は下級の盲従主義に支えられています。北朝鮮に見られる社会現象はまさに官僚主義・盲従主義の極みであるといえます。